ジョージ・ウィリアムズ(George Williams 1821~1905)
 産業革命が進む中、青年を取り巻く環境が悪化し、青少年は疲弊していました。 その時、ジョージ・ウィリアムズ(George Williams 1821~1905)が12名の仲間を集め、1844年6月6日にイギリス、ロンドンで誕生されました。
 20代前半の青年たち自身の青年運動から始まりました。 青年たちのための図書館を開設し、講演会を行い、運動を展開しました。 この運動はたちまち世界中に広がりました。
 1855年に第1回世界YMCA大会がパリで開催されました。
ちなみに、その大会のスイスYMCA代表のひとりが、赤十字創立者のアンリ・デュナンでした。この大会を経て世界YMCA同盟が結成されていきます。
 YMCA運動は、北米へ渡り、新たな展開を見せます。青少年教育においては、人間の精神、知性、身体そして社会性の調和のとれた成長が大切であるとする「Four-fold program」が基盤に据えられ、体育活動、野外活動、グループワークなどの社会教育、社会体育の分野のプログラムが展開されました。
 その中で、バスケットボール、バレーボールが生み出され、グループワークを主体にした組織キャンプが展開されたのです。
 現在は、国際青少年団体として世界の122の国と地域に組織されています。その会員数は、4,500万人となっています。
 アジア・太平洋YMCA同盟(香港)と世界YMCA同盟(スイス、ジュネーヴ)に日本のYMCAは属しています。
 なお、創立者ジョージ・ウィリアムズは、ロンドンYMCA創立50周年記念大会(1894年)において、英国ビクトリア女王から「人類に対する非凡な奉仕」と称えられ、ナイトの称号が与えられました。
生涯、ボランティアとしてYMCAを支えました。ロンドンのSt.Paul大聖堂の地下礼拝堂にお墓があります。
(東京YMCA WEBSITEより転載)



■ 「青年」という言葉は YMCA から始まった(エピソード)
YMCAの名前は知っていても、YMCAが「Young Men's Christian Association」の略であり、日本語では、「キリスト教青年会」と訳されることを、ご存じの方は少ないと思います。
そして、今では、一般的に使われている「青年」という言葉は、YMCAの「Young Men's」を日本語に訳すとき、日本のYMCA設立者のひとり「小崎弘道」が、頭をひねって考え出した造語だったのです。
そして「青年」は、すぐに社会一般に使われるようになり、広まっていきました。
創立当時から、青少年問題に取り組むYMCAの知られざる一エピソードです。

(横浜YMCA WEBSITEより転載)


YMCAの赤三角
■YMCAの赤三角
YMCAの赤三角マークは略称として世界中に親しまれています。
1891年に北米YMCAの体育主事ルーサー・ギューリック(Dr.Luther Gulick, 1865~1918)が提唱したものです。
精神(Sprit)、知性(Mind)、身体(Body)の三つの側面が調和された全人的成長が大切であることを示しています。
特に青少年の成長にはこの全人的成長が図られる機会が与えられ、環境が整えられることにYMCAは力を注いできました。
YMCAも一見多様な働きをしているように見えますが、この全人的成長への願いのもと活動が展開されてきています。

(東京YMCA WEBSITEより転載)


YMCA正章
■YMCA正章
赤三角をモチーフにして真中にJOHN17:21と書かれています。
これは、ヨハネによる福音書17章21節「みんなの者が一つとなるためであります」を示しています。
YMCAがキリスト教の教派を超え、さらには、国家、民族、人種の隔たりを超えた組織となることへの願いを読み取り、YMCAのモットーとなっています。

(東京YMCA WEBSITEより転載)


■日本と世界のYMCA
都市にあるYMCAと大学にあるYMCAが一致協力して全国YMCA運動のために日本YMCA同盟が1903年に組織され、1912年に財団法人を取得しました。
現在、全国に32都市と33大学にYMCAが組織されています。東京YMCAは都市YMCAの一つとして日本YMCA同盟へ加盟しています。
全国法人としての財団法人日本YMCA同盟は、特定公益増進法人として認定されています。
日本YMCA同盟は、世界YMCA同盟(スイス、ジュネーブ)に加盟し、世界大のYMCA運動、国際青少年活動、国際協力事業に協力しています。
日本の各加盟YMCAも同様に国際ネットワークにつながり、国際交流、国際協力事業に関わり、特に日本の青少年が国際的な交流、活動へ参加する機会を多く提供しています。
また、アジア・太平洋YMCA同盟にも属し、アジア地域の一員としての交流、協力を深めています。
世界YMCA同盟は、国連NGOとして認められ、NGOとの協力関係により社会的な課題を担う経済社会理事会に参加し、国際青少年団体として世界平和と青少年育成に寄与しています。